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【MicaSenseが高品質な理由】マルチスペクトルカメラ使用時のラジオメトリック補正の重要性について

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【MicaSenseが高品質な理由】マルチスペクトルカメラ使用時のラジオメトリック補正の重要性について

株式会社ジェピコは、AgEagle社の正規代理店としてMicaSenseのマルチスペクトルカメラを扱っています。

そんなマルチスペクトルカメラを使用する際に、ラジオメトリック補正は非常に重要なポイントとなります。こちらの記事では、その重要性について解説しており、日々の光条件の変化がマルチスペクトルデータにどのような影響を与えるのか、またラジオメトリック精度を向上させるためにどのような方法があるのかを参考にしていただければ幸いです。

目次

ラジオメトリック補正とは何か、なぜ重要なのか
ラジオメトリック補正には何を使えばいいのか
CRP2パネル
DLS2照射度センサ
まとめ
お問合せ

ラジオメトリック補正とは何か、なぜ重要なのか

私たちは、一般的にマルチスペクトル画像をカラフルな指標や合成画像として視覚化していますが、実際にカメラから出てくる画像は白黒で基本的にはデジタル数値の羅列です。

以下は、MicaSenseシリーズRedEdge-MX※1で撮影された生データの白黒画像です。
※1現在は販売しておりません。新モデルはRedEdge-Pです。


各バンドの画像

画像は左から順に青バンド緑バンド赤バンドレッドエッヂ、近赤外です。

画像がスペクトルのカラー部分(青、緑、赤)から近赤外(レッドエッヂと近赤外)に移るにつれて、画像内の植物が明るく映っていることがわかります。

健康な植物は、可視光を多く吸収しますが、レッドエッヂや近赤外光はかなり跳ね返されています。そのため、左の画像では植物が暗く、右の画像では明るく見えるのです。
例えば、赤のバンドが極端に暗い植物を示している場合、それらの植物は多くの赤色光を吸収しており、光合成が活発であることを意味します。 一方、赤色バンドで植物が明るくなっている場合は、光合成を阻害するようなストレス要因に見舞われている可能性があります。
反射率グラフ
上の図は、異なる波長帯における植物の反射率曲線です。
植物の反射率はスペクトルの近赤外線側に向かって増加します。

前述したように、画像はデジタル数値の羅列です。画像内の各ピクセル/セルには、ある波長内の放射強度の強さに応じたデジタル数値が含まれています。この例の5つの画像はそれぞれ1280×960の大きさであり、各画像のピクセルの総数は1,228,800です。これらのピクセルにはそれぞれ値が割り当てられており、他のすべてのピクセルと組み合わされています。

例えば、下のNIRバンドで撮影した画像のにおいて樹木の一部を拡大してみると、異なるデジタル数値を持つ正方形のピクセルで構成されていることがわかります。

ピクセル詳細

但し、これらのピクセル値は、データが収集された条件に対する相対的なものであり、絶対的なものではありません。この微妙な誤差は、主に光条件の変化によって発生します。(その日の空模様や太陽位置など)。農作物をドローンで複数回にわたり経時的に観察する場合、できるだけ正確なピクセル値を取得し、データに影響を与える照明の変化を補正すること(=ラジオメトリック補正)が非常に重要になります。 

ラジオメトリック補正には何を使えばいいのか

ラジオメトリック補正を行い、精度の高い結果を得るためには、ベースラインとなる反射率基準点が必要です。 また、飛行中に照明条件がどのように変化したかを把握することが重要です。では、どのようにすれば質の良い反射率基準点を捉え、正確なラジオメトリック補正を行うことができるのでしょうか?ここからは、リモートセンシングでは一般的な2つの方法を紹介します。

まず、キャリブレーションパネルを使用する方法です。このパネルはあらかじめ反射率が測定されており補正の役割をします。このパネルの写真を撮ることで、既知の反射率値をパネルのピクセルに割り当て、それに応じてデータセットの残りの部分を調整することができます。QRコードがついた下のパネルがMicaSenseシリーズの専用パネルです。CRP2パネルと呼ばれています。

パネル


全てのMicaSenseカメラキットにはCRP2パネルが付属しています。飛行前だけでなく、飛行後にもパネル写真を撮れば、2つの基準測定値が得られ、飛行中に照明条件がどのように変化したかを識別することもできます。ほとんどの処理ソフトウェアでは、ユーザーがパネル画像をアップロードすることで、ラジオメトリック補正を適用することができます。ソフトによっては、飛行前と飛行後の両方のパネル画像をアップロードできるものもあります。

照射度センサ

2つ目のツールは、GPS内蔵の照射度センサー(DLS2)です。 これは上向きでドローンの上部に取り付けられ、飛行中の照明状態を各画像のメタデータに記録します。その後、画像処理の中でCRP2パネルによるラジオメトリック補正をさらに微調整し、より精度を高めることができます。

ラジオメトリック補正のプロセスには、太陽やセンサーの位置、光センサーや反射率パネルからの放射照度データなど、多くの重要な要素が組み込まれています。これらのすべての情報と、カメラのゲインなどのセンサーのコア・パラメーターを取り込み、生のマルチスペクトル画像からのデジタル数値をセンサーの反射率/放射強度に変換し、さらに表面反射率に変換するプロセスを可能にします。

まとめ

ラジオメトリック補正の重要性がおわかりいただけたでしょうか。

画像内のオブジェクトの反射率を正確に表すために、画像のピクセル値を補正することは非常に重要になります。CRP2パネルとDLS2センサーの2つの主要なツールは、ラジオメトリック補正に必要な情報を取得するのに役立ち、マルチスペクトルカメラを使用するうえで欠かせません。

植物の反射率は、健康状態、ストレス、病気、品種や種の違いなどの指標となるため、経時的に観察するうえで大事なキーポイントになります。MicaSenseはレベルの高いラジオメトリック補正を実現し、日照状況に影響されにくいデータを提供します。

お問合せ

製品に関するお問合せや見積もり依頼は、以下の問い合わせフォームまたはjepico_HSP@jepico.co.jpへお願いします。



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株式会社ジェピコ 製品担当:森園
E-mail:jepico_HSP@jepico.co.jp 

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