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MicaSense社マルチスぺクトラルカメラを利用した沿岸部の植物や藻類の育成状況の調査提案

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MicaSense社マルチスぺクトラルカメラを利用した沿岸部の植物や藻類の育成状況の調査提案

目次

1.近年研究が注目されている「ブルーカーボン生態系」とはなにか

2.「ブルーカーボン生態系」調査にあたり必要なテクノロジー

3. MicaSense社のマルチスペクトルカメラを用いた水辺利用のケーススタディ

1.近年研究注目される「ブルーカーボン生態系」とはなにか

近年、地球上で増え続けるCO2を削減するために、生物によるCO2吸収は重要な役割を担っています。この生物によるCO2吸収は陸上部の生物によるものと、沿岸部を含む海洋部によるものに分けられます。

陸上部の生物によるCO2吸収生態系を"グリーンカーボン生態系"と呼ぶのに対して、沿岸部を含む海洋部によるものを”ブルーカーボン生態系”と呼びます。

さらにブルーカーボン生態系には沿岸浅瀬のマングローブに代表される①塩性湿地植物や浅瀬藻類の②アマモ場、そして③浅瀬以外も含むガラモ場(例:コンブ、カジメ)などがあります。

この中でも①、②などの沿岸および浅瀬のブルーカーボン生態系の生息面積は地球表面積のごく一部に過ぎないですが、ブルーカーボン生態系全体の70%~80%もCO2を吸収しているといわれており、特にCO2の排出削減で重要な役割を果たします。

グリーンカーボン生態系とブルーカーボン生態系は地球上のCO2削減のために欠かせないものですが、ブルーカーボン生態系は次の観点から特に重要といわれています。

①ブルーカーボン生態系のCO2吸収量の比率はグリーンカーボンと比しても無視できないほど大きい(人間社会で排出されるおよそ30%がブルーカーボンによる吸収、グリーンカーボンはおよそ10%です。およそ60%は大気中に残ります)
②ブルーカーボン生態系で一度吸収された炭素は海洋に堆積されると考えられており、再び大気にCO2として排出されるまでのサイクルが長い(一度吸収されると数千年単位で炭素として貯留される)

このようにCO2削減のために重要な役割を果たすブルーカーボン生態系ですが、近年CO2排出権や環境保全との関係で、どの程度の生態系が存在しているか評価を行うことの重要性が高まっております。

(例: 埋め立て時の生態系への影響調査、環境変化による生態系変化の監視)

2.「ブルーカーボン生態系」調査に当たり必要なテクノロジー(MicaSense社の RedEdge-MXを使用した「ブルーカーボン生態系」調査の可能性)

前項で述べた通りブルーカーボン生態系はCO2削減で重要な役割を果たすため、この調査方法を確立することが重要と考えられます。

そこで、以前より農業分野やグリーンカーボン生態系の調査で実績を積んできたMicaSense社のマルチスペクトルカメラの利用が検討可能です。MicaSense社は農業リモートセンシング向けのマルチスペクトルカメラを開発・販売するエンジニアリングカンパニーです。今回MicaSense社で沿岸浅瀬での水生生物を計測した事例を紹介しますので、導入の可否にお役立てください。

3.MicaSense社のマルチスペクトルカメラを用いた水辺利用のケーススタディ

3.1 事例1ドイツの多用途様人工池を撮影した事例

撮影地:ドイツの人工池と畑(砂利採取等の目的に利用される池)

撮影に利用したカメラシステム:RedEdge-MXデュアルカメラシステム 

撮影結果:

一般的なRGB画像の撮影結果は以下の通りです。池全体が同一色に見えており、水生の藻類の存在を確認することができません。


下記の写真は、擬似カラーを合成したものです。水生生物の藻類が池の内部でまばら生息していることが確認できます(この画像では水面に緑色に散らばっている個所です)。このようにMicaSense社のマルチスペクトルカメラでは、通常では検知しにくい水生植物を確認することができます。

 

擬似カラー画像

 

擬似カラー合成に利用した波長:

NIR 842nm(RedEdge-MX)、

Rededge 705nm (RedEdge-MX Blue)、

Green 531nm (RedEdge-MX Blue)


本撮影データは下記のサイトで参照可能です

https://micasense.com/data-gallery/man-made-ponds-survey-expanded/

 

3.2 事例2サンフランシスコ 潮間帯における海藻の撮影

撮影地:サンフランシスコ潮間帯

撮影に利用したカメラシステム:RedEdge-MXデュアルカメラシステム

撮影結果:一般的なRGB画像のよりも鮮明に擬似カラーを用いると認識することが可能となりました。またRedEdge-MX単一カメラで取得可能なCIRでもよく海藻を認識できますが、RedEdge-MX Blueで取得するバンドを用いた擬似カラーではより一層鮮明に海藻を判別することが可能となります。


擬似カラー CIR


擬似カラー(CIR Colored Infrared)合成に利用した波長:

NIR 842nm(RedEdge-MX)

Red 668nm (RedEdge-MX)

Green 560nm (RedEdge-MX)


擬似カラー(CIRよりも鮮明に海藻が視認できる)

 

擬似カラー(CIR Colored Infrared)合成に利用した波長:

Blue 475nm(RedEdge-MX)

Coastal Blue 444nm (RedEdge-MX Blue)

Rededge 705nm (RedEdge-MX Blue)

 

MicaSense社の会社概要はこちらからご覧ください!

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具体的な内容をご希望の場合には下記よりご連絡ください。
株式会社ジェピコ 製品担当:森園
E-mail:jepico_HSP@jepico.co.jp 

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