マルチスペクトルデータにおける人工知能と機械学習の使用
株式会社ジェピコは、AgEagle社(MicaSense・eBee固定翼ドローン)の正規代理店です。
参考記事: Using artificial intelligence and machine learning with multispectral data - AgEagle Aerial Systems Inc.
目次
RedEdge-Pを用いたカボチャ畑の撮影
MicaSenseシリーズのRedEdge-PとDJI Matrice 300でスワンズ・トレイル農園のカボチャ畑を撮影。
革新的な機械学習は、農業分野において数を数えたり、特定のエリアの状況把握をしたりと様々な用途で活用することができます。
スワンズ・トレイル農園の運営責任者であるネイト・クラウス氏により、AgEagle社はスノーホミッシュ(米国ワシントン州)にあるカボチャ畑の上空を飛行して、すべてのカボチャを数値化し、分類する機会を与えられました。
以前は、AI/機械学習アルゴリズムは別のRGBカメラからのデータを必要としていましたが、現在では、マルチスペクトルカメラRedEdge-PまたはAltum-PTのパンクロマチックバンドにより、高解像度のRGB合成画像とマルチスペクトル画像を同時に撮影することができます。
スワンズ・トレイル農園のカボチャ畑
このミッションでは、DJI Matrice 300ドローン、Measure Ground Controlミッションプランナーとともに、MicaSenseシリーズのRedEdge-Pマルチスペクトル・パンクロマチックセンサーを用いました。また、23エーカー/9haにて、パンシャープンデータで2cm-0.7in/pixelのGSDを達成するために、60m/196ft AGLにて飛行しました。
データの処理と分類
データの処理とパンシャープン処理には、Agisoft Metashapeを使用しました。
その後、解像度2cm/pixel(約0.7インチ/pixel)の5層マルチスペクトルGeotiffを抽出し、QGISに取り込んでカボチャ畑の全体像を把握しました。また、オルソモザイク画像の一部を対象に、簡単なマルチスペクトル閾値処理を用いて半自動的にカボチャを分類しました。
このピクセルベースの手法は一般的な分類には効果的でしたが、互いに近接しているカボチャを個別に分離してセグメント化することはできませんでした。この問題を解決するため、重なり合ったカボチャの検出部分を手動で修正し、さらに、既存の半自動検出データを学習用データとして活用し、TensorFlowでディープラーニングモデルを構築しました。
モデルには、RedEdge-Pから得られる解像度2cm/pixel(約0.7インチ/pixel)のパンシャープン処理済みRGB画像をポリゴン検出結果と共に入力しました。この高解像度データは、モデルが効率的に学習し、非常に近接しているが別々のカボチャを正確に識別するために重要でした。
▼サンプルデータはここから確認できます。
Using artificial intelligence and machine learning with multispectral data - AgEagle Aerial Systems Inc.
ドローンを用いたカボチャの正確なカウントや大きさの把握、畑の面積を推定することによって、収穫予測を立てたり、経時的な観察に役立てたり、計数率や発芽率を予想することができます。
ここで用いた技術は汎用性があり、他の分野への応用も容易です。
例えば、林業でのカウントにこれと同じ分析プロセスを実行したり、早期発芽のトウモロコシや、その他の比較的小さな植物を検出したりもできました。AI/機械学習アルゴリズムとマルチスペクトルカメラを組み合わせることにより、農場や森林、環境資源をより効率的かつ効果的に監視・管理できるようになります。
問い合わせ
e-mail: jepico_HSP@jepico.co.jp
関連記事
ジェピコ限定特典情報:
・【ジェピコ限定】MicaSenseマルチスペクトルカメラ新規ご購入者様へ!PIX4Dfields無料お試しライセンス提供いたします。
製品紹介:
・弊社はMicaSense社のプレミアムパートナーに選ばれております
・新製品「RedEdge-MX Blue」リリースのお知らせ
・MicaSense社新製品RedEdge-Pが販売開始しました!
・MicaSense社新製品ALTUM-PTが販売開始しました!
・「MicaSense社RedEdge-MX:DJI Skyportとクイックマウントキットの違い」
・MicaSense社新製品RedEdge-Pが販売開始しました!
・MicaSenseが狭帯域バンドを採用する理由
・2023年 AgEagle社MicaSenseシリーズ
基本情報
・【農業リモートセンシング】AgEagle社 MicaSenseシリーズのセンサにおける科学的原理とは
・【MicaSenseが高品質な理由】マルチスペクトルカメラ使用時のラジオメトリック補正の重要性について
・【MicaSenseが高品質な理由 2】日照条件別に紹介、上手なラジオメトリック補正とは
事例紹介:
・デュアルカメラシステムの活用例
・病気の早期発見におけるレッドエッジバンドの重要性 ”カンザス州 冬小麦における事例紹介”
・Rededge-MXの活用事例:水面植物(アサザ)編
・Rededge-MXの活用事例:クロロフィルマップによる真菌の特定編
・RedEdge-MXの活用事例:窒素管理による冬小麦の収穫量最大化
・RedEdge-MXの活用事例:大豆生産農場における陶管の位置特定
・デュアルカメラシステムの活用事例:ミント栽培における有害雑草の検出
・RedEdge-MXの活用事例:森林における雹(ひょう)の被害調査
・MicaSense社RedEdge-MXの活用事例:小麦への肥料と殺菌剤の影響を研究
・MicaSense社マルチスぺクトラルカメラを利用した沿岸部の植物や藻類の育成状況の調査提案
・ミカン園の灌漑管理にリモートセンシング技術を活用
・ドローンを用いたスマート農業:利点、用途、考慮すべき点
・【オーバーラップについて】フライト時間を5分長くする5つの理由
・植生マッピングにおける衛星画像とドローン画像の比較
インテグレーション説明:
・RedEdge-MXカメラのDJI社Inspire2への取付け方法
ソフトウェア説明:
・Atlasデータクラウドでマルチスペクトラルカメラの画像処理をしてみましょう!【植生指数(NDVI)表示】
・Pix4D mapper上での処理方法について
撮影データセット:
・MicaSense社マルチスペクトラルカメラで撮影した水耕栽培データを公開いたします!
セミナー動画:
・MicaSense社マルチスペクトルカメラ×Pix4D fields オンライン共同セミナー動画を限定公開いたします!
よくある質問集:
・MicaSense社マルチスペクトルカメラ よくある質問集
株式会社ジェピコ
E-mail:jepico_HSP@jepico.co.jp
最新情報更新中!