PhaseOne社　1.5億画素カメラ活用事例　～風力発電編～

2021/01/27

2019年、プロフェッショナルフォトグラファーや産業用アプリケーション向けに中判デジタルカメラを提供し続けるPhaseOne社は新たな製品　XF IQ4　超高解像度1.5億画素を発売しました。

大型インフラ構造物の点検での効率化/省力化が望まれる中、実際どのような写真を撮れるのか。
このカメラを用いて風力発電機の撮影を実施しました。

【目次】

【１．新製品紹介】
【２．撮影事例】
【３．撮影写真】
【４．まとめ】
【５．関連メディア】
【６．お問い合わせ】

【１．新製品紹介】

今回使用したカメラは、一眼レフ 1.5億画素カメラ XF IQ4です。

IQ4シリーズは、世界初　裏面照射型の1億5100万画素CMOSセンサを搭載しています。
無限の可能性を持つ新規開発のプラットフォームを採用し、アプリケーションをカメラ内部に実装することができ、今まで外部のソフトウェアで行っていた画像の編集、処理をカメラ本体で高速に処理することも可能となりました。
従来の1億画素に比べ、広範囲に同じ分解能の画像を撮影することが可能で大きな被写体の隅々まで再現することが可能です。

概要スペック
　・解像度　　　　　1億5100万画素
　・長時間露光　　　60分
　・ISO感度　　　　50-25600
　・センサタイプ　　裏面照射型CMOS
　・センササイズ　　53.4mm x 40mm
　・有効画素数　　　14204 x 10652
　・ピクセルサイズ　3.76um x 3.76um

【２．撮影事例】

今回の被写体は、風力発電機。
地上から3脚を用いて、斜めから撮影を行いました。

　撮影環境

項目	設定内容
カメラ	PhaseOne社　XF IQ4 1眼レフカメラ
カメラ設定	ISO 200 　シャッタースピード　1/1000s 　絞り　f/8
使用レンズ	80mm, 240mm
撮影距離	約70m
計算上の分解能	(今回の被写体までの距離60mで計算)　　　　80mm：2.82mm/pixel 　　240mm：0.939mm/pixel
対象	都内風力発電機
タワー高	60m
ブレード長	40m

【３．撮影写真】

都内に建造・運用されている風力発電機は1.5奥画素高解像度カメラでどのように見えるでしょうか。
以下全ての写真は、撮影後Capture Oneソフトウェア(PhaseOne社提供)を使用して暗部持ち上げ処理を行っています。

①標準レンズ80mm (35mmセンサ換算で、約48mm相当)の場合

　　撮影距離　　：　約72m
　　画像分解能　：　約3.4mm/pixel

撮影写真全体

中央部拡大時(ピクセル等倍表示)

②望遠レンズ240mm (35mmセンサ換算で、約144mm相当)の場合

　　撮影距離　　：　約72m
　　画像分解能　：　約1.13mm/pixel

撮影写真全体

中央部拡大時(ピクセル等倍表示)

別角度から
③標準レンズ80mm (35mmセンサ換算で、約48mm相当)の場合
　　撮影距離　　：　約75m
　　画像分解能　：　約3.5mm/pixel

中央部拡大時(ピクセル等倍表示)

④望遠レンズ240mm (35mmセンサ換算で、約144mm相当)の場合
　　撮影距離　　：　約75m
　　画像分解能　：　約1.17mm/pixel

中央部拡大時(ピクセル等倍表示)

【４．まとめ】

最新の超高解像度1.5億画素　一眼レフカメラを使用して風力発電機の撮影を実施しました。

撮影した際の感想

撮影時、ブレードはゆっくり回っている状態でしたが、上空は風が強くピント調整時のライブビュー表示の際タワー上部は微妙な揺れが生じていました。
しかしながら、シャッタスピードを1/1000秒で撮影することにより、撮影距離70m以上のブレード付け根の塗装剥がれやタワー上部の塗装の亀裂/汚れなどを鮮明に確認することが出来ました。
補修時は、作業員による作業が必要になると思いますが、外観上の変状など地上からの撮影でも十分に状況を把握できるレベルの撮影ができるのではないかと感じました。

いかがでしたでしょうか。
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