Terabee活用事例#4【高圧電気キャビネットの温度監視用にサーマルセンサを導入】
今回は高圧電気キャビネット向け熱監視システムの導入事例です。
▼公式HPにおける原文はこちら
Veolia uses Terabee industrial-grade thermal camera solution
Terabeeとは
Terabee(読み：テラビー)は2012年設立のフランスメーカーで、主にドローンやロボット、産業向けの製品を開発及び製造しています。近年ではセンシング市場での知見を活かし、人数カウントセンサなど新規市場開拓も行っており今後更なる進化が期待されます。ジェピコでは、Terabee製品の販売だけではなくお客様の技術サポートも行っております。
目次
1. 課題2. IND-Thermal-90を用いたソリューションの提案
3. IND-Thermal-90について
4. 熱監視システムの設置手順
5. 問い合わせ
課題
フランスのヴェオリア社は、特定の部品の発火による火災を防ぐため、高圧電気キャビネット内の温度を監視するようなソリューションを模索していました。同社のフランソワ・レブール＝サルス氏は次のように述べています。
「弊社には、大電流や放熱を伴う電源ケーブルなどが収納された電気キャビネットが数多くあります。これらの部品の熱源を監視し、異常時にアラームを発生させるPLCベースのソリューションを探していました。」
IND-Thermal-90を用いたソリューションの提案
Terabeeは、IND-Thermal-90を使用した熱監視ソリューションを考案しました。この製品にはデジタル出力機能が搭載されており、組込まれたアプリケーションにより異常検出が可能です。またバス型ネットワークの方式を用いて、複数の電気キャビネットを同時モニタリングします。IND-Thermal-90は90°×90°の広視野角で、電気キャビネットの扉と監視対象部品が近距離の場合にも広範囲を検知します。例えば、扉と部品間の距離が50cmの場合、監視面は1m x 1mになります。
IND-Thermal-90の手頃な単価と、取り付けやすいデザインがこのソリューションの鍵であり、より高価なハイエンド機器に匹敵する性能レベルを保証します。
電気キャビネット内の温度を測定し、どの部品の表面温度が高いか、いつ閾値を超えたかがわかるようなシステムを構築した後、実証実験も成功し、ヴェオリア社が保有する工場に次々と導入が進みました。
IND-Thermal-90について
IND-Thermal-90は、高精度と低単価を実現した低解像度赤外線サーマルセンサで、内部には温度を測定・処理できる様々なアプリケーションが組み込まれています。Terabee IND-Thermal-90の主な特長
- 小型、軽量で取り付けが簡単
- 温度検知範囲-20℃~670℃
- アラームを接点(NO/NC)出力可能
- 産業向け、RS485対応
- EDGEプロセッシングが実装済み
- Modbusレジスタに未処理の温度ピクセルをオンボードで保存可能な熱画像出力
- Modbus RS485インターフェース
従来24時間365日の監視が必要なうえ、急な温度上昇による火災に注意を払う必要がありましたが、本製品を用いた非接触な温度モニタリングにより火災の防止に繋がりました。
熱監視システムの設置手順
以下の画像は、実際にヴェオリア社の工場で施された、熱監視システムの設置手順を示しています。1. IND-Thermal-90のセットアップとセンサの視野の調整（楕円で囲まれたところが、監視対象。）
2. Windows/Linux用IND-Thermal-90 GUIにて、予想される熱源との位置調整とおよびウォームアップサイクルを確認。
3. 複数のIND-Thermal-90を同じバスを通じて、ヴェオリア工場の制御装置とITオートメーション・ネットワークへ接続する。
4. Terabeeは同じバス上の複数カメラ関連データを、Modbus上で取り込むためのストラクチャーテキスト(ST) PLCコードを提供しました。
5. IND-Thermal-90をプラントの監視システムへ統合し、画面上で対象部品の温度変化が確認できました。
IND-Thermal-90が検知した温度変化は赤色、外付け産業用サーモグラフィが検知したものはピンクで示しています。IND-Thermal-90はより高い精度で検知をします。
問い合わせ
株式会社ジェピコ
製品担当：森園
E-mail：jepico_HSP@jepico.co.jp
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