Terabee活用事例#1 【美術館/博物館にてお宝を侵入者から守る】

2022/12/09

こちらの記事では、Terabee社の測距センサを用いた活用事例を紹介致します。

1. はじめに：Terabeeとは？
2. 白昼堂々、絵画が盗まれた！
3. アラームシステムの開発における課題
4. “テラレンジャーマルチフレックスセンサアレイ”を用いたソリューション提案
5. 導入イメージ
6. 類似製品はこちら
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はじめに：Terabeeとは？

Terabee(読み：テラビー)は2012年設立のフランスメーカーで、主にドローンやロボット向けの製品を開発及び製造しています。近年ではセンシング市場での知見を活かし、新規市場開拓を行っており今後更なる進化が期待されます。ジェピコでは、Terabee製品の販売だけではなくお客様の技術サポートも行っております。

白昼堂々、絵画が盗まれた！

1890年代に画家アルヒープ・クインジが描いたクリミアをテーマにした絵画。トレチャコフ美術館に展示されており、多くの来館者を魅了していました。そんなある日、数十人の来館者がいる状況の中、絵画は盗難にあってしまいました。その内容はかなり大胆で、作業服を着た男がキャンバスに近づいて作品を壁から外し、額縁から外して持ち去ったというものでした。

この絵の価値は当時約166,000ユーロ、日本円で2,400万円ほど！

その後、無事に絵画は美術館へ戻りましたが、このような盗難が再発しないようにTerabeeは博物館や展示場などで誰かが手を伸ばし物を取ろうとするとアラームが鳴るような、まったく新しいセキュリティアプリケーションを開発することになりました。

アラームシステムの設計における課題

手指侵入警報システムの条件は次の通りでした。

① 小型で目立たない

② 設置が簡単

③ 手頃な価格

④ シンプルであること。
→産業用途で一般的に使われているライトカーテンとは違い、反射板や発光体・受光体の組み合わせが不要であること。

⑤ 四角や円、カスタム形状など、さまざまな検出エリアの形状に対応できる柔軟性が備わっていること。

“テラレンジャーマルチフレックスセンサアレイ”を用いたソリューション提案

Terabeeが目を付けたのはテラレンジャーマルチフレックスセンサアレイでした。

（▼以下が実際の製品。）

テラレンジャーマルチフレックスセンサアレイは、8個のセンサーで構成されておりアレイ状になっています。低出力レーザーエミッタとToF技術*1を用いた製品で、軽量なのがポイント。
クロストークを避ける仕組みが備わっており、シーンに合わせて柔軟に導入することができます。
これらは、Raspberry Piのコンピューティングコアを搭載した汎用性の高い産業用マイクロコンピュータ、Iono Piと統合されています。

Terabeeは、美術館向けにこのセンサーアレイからデータを受信し、アラームを作動させるためのカスタムPythonスクリプトを開発しました。

*1　こちらの記事内でToF技術について解説しております。

▼テラレンジャーマルチフレックスセンサアレイのスペックシートはこちら【英語版】

導入イメージ

設置はとてもシンプル。PCと独自の演算手順を使って電源を入れ、テラレンジャーマルチフレックスセンサーアレイを目立たないように配置し、それに合わせて絵画も監視エリアの中央に配置します。

実証実験をしたところ、視野に入るあらゆる物体を検出し、特定の閾値を満たすとすぐにアラームを作動させることができました。
但し、このシステムが完全に動作するためには、検出レンジによりセンサーの範囲2m以内に平らな表面が必要です。また、その距離が短ければ短いほど、性能は向上します。

類似製品はこちら

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革新的、モジュール式、使いやすい！
Terabee製品へのお問い合わせお待ちしております。

Terabee製品を使用すれば、セキュリティシステムをローコストで実現することができます。また、Terabeeの製品は様々な形状に対応する柔軟性があるため、利用範囲が広がります。
製品についてご興味いただけましたら是非お問い合わせください。

株式会社ジェピコ　
製品担当：森園

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