【GaN-on-Si】EPC Space社のご紹介【宇宙】

2024/05/21

EPC Space社とは？

EPCSpace社は、GaN-on-Siパワーデバイスの最大手 EPC社と航空宇宙用途のDCDCコンバータを提供するVPT社との合弁会社です。
衛星および高信頼性アプリケーション向けにRad Hard GaN-on-Siトランジスタのソリューションを提供しており、電源 / 光検出と測距（ライダー） / モーター駆動 / イオンスラスターなどの用途で、宇宙での重要な環境に対応します。
同社では従来のN-ch MOSFETsの置換をメインとした各種 GaN FETs及び周辺部品、評価ボード等を提供しております。

GaN-on-Siとは？

窒化ガリウム（GaN）は機械的に安定したワイドバンドギャップ半導体です。
GaNをシリコン（Si）基板上に成長させたパワー半導体の構造をGaN-on-Siと呼びます。
以下の特徴があり、従来のシリコンベースのデバイスのパフォーマンスを大幅に凌駕します。
　・高い絶縁破壊強度
　・高速スイッチング
　・高い熱伝導率
　・低ON抵抗
　・優れた対放射線耐性

EPC Space社は、宇宙やその他過酷な環境向けに、高信頼性放射線硬化エンハンスメントモード窒化ガリウム（eGaN®）パワーマネジメントソリューションを提供し、
重要な宇宙ミッションなどのためのより小型・軽量な回路を実現いたします。

MOSFETs vs GaNFETs 実装比較

下記、親会社となるVPT社のSGRBシリーズ（EPC Space社の GaN FETsを採用した宇宙向けDCDCコンバータ）において従来のMOSFETsとGaN FETsを実装した場合の専有面積の差異になります。
（左/Fig.5：GaNFETs、右/Fig.6：MOSFETs）
プリント基板のレイアウトを強調したもので、青い四角はMOSFETs/GaNFETsデバイスが消費する面積を表しています。（ゲート配線と熱拡散のためにデバイスを接触させての配置は出来ず、空間を残す必要があります。）
ご覧の通り、同程度のスペックのFETsを採用しても、GaNFETsを採用する事で従来のMOSFETsと比較してデバイス本体の専有面積の減少、それに伴う小型化・軽量化を実現できます。

＊こちらの内容は下記VPT社のアプリケーションノートからの抜粋となります。詳細はこちらも併せてご覧ください。

製品ラインナップ

１． Rad Hard GaN HEMTs

　・耐放射線性のGaN FET, 表面実装Packageのディスクリートトランジスタ　
　・VDS：40V～300V、ID：1A～95Aまでの幅広いラインナップ　
　・高速動作と低ON抵抗が特徴　
　・QPL認証品のラインナップ拡大中

２． Rad Hard GaN on Ceramic Adaptor　　

　・Dieを基板に実装し更なる小型化を実現　
　・「プラグ・アンド・プレイ」機能を実現するため、PCBへの実装が容易
　・VDS：40V～300V、ID：4A～30Aまでのラインナップ。

３． Rad Hard GaN Drivers and Power Stages

　・高速ゲートドライブ回路とパワースイッチを統合し、小型パッケージで完全なパワーステージ　
　・FET周辺の設計工数を減らし、FET性能を最大限発揮いたします　
　・高速DC-DC変換、同期整流、多相モータ駆動に最適　　

４．Rad Hard GaN Drivers and Power Stage IC’s　（NEW！）
EPC Space

　・3のパワーステージのICタイプのラインナップ
　
5．Rad Hard Controller　（NEW！）

　・GaNパワーステージ専用に設計・開発されたPWMコントローラー
　・コンバータ開発を簡素化し最適化
　・4のパワーステージとPWMコントローラーを合わせた評価ボードもリリース

＊各種デモボードもご紹介可能です
　ラインナップはこちら