【TE Connectivity Kissling Products Vol. １】高容量のバッテリーを安全に遮断できるバッテリーキル・バッテリーディスコネクトスイッチが求められる理由とは？
１．はじめに バッテリーキル・バッテリーディスコネクトとは？安全に遮断できるスイッチが必要な理由
最近よく耳にする「持続可能な開発目標（SDGs)」について、環境課題の解決策の一つとしてバッテリー式EV車の普及に向けた政策が世界規模で推進されております。しかしながら、EV車普及に伴う不可欠な課題として、想定外の事故や緊急事態の発生時にはその電源を確実かつ完全に切断できる必要があります。さらには、EV車に留まらず自然災害による電力線網寸断の緊急対策として移動発電車の整備が注目を集めておりますが、特にメンテナンス作業時など確実かつ完全なる遮断が実現できなければなりません。
したがって、確実かつ完全に遮断を実現させるためには高信頼性のバッテリーキル・バッテリーディスコネクトスイッチの存在が不可欠であり、特に振動衝撃に強く過酷な環境下においても動作可能な製品がますます重要になってきます。
TE Connectivity Kissling社のバッテリーキル・バッテリーディスコネクトスイッチは、電流容量200Aから500Aの範囲までの製品提供が可能であり、過電流強度は1000A(最大10秒)です。建機、鉄道、特殊車両アプリケーションで要求される最も厳しい要件を満たしており、IP67およびIP69K対応、-40℃〜+ 85℃の温度で動作するように設計されています。
３．高容量のバッテリーを安全に遮断できる理由
マニュアル式スイッチで高容量のバッテリーを遮断する場合、スイッチが切り替わる途中で止まってしまう場合があります。いわゆる、Dead Spotが発生してしまう現象で、コイルが半分オープンの状態の為アークが発生し不具合の原因となります。Kisslingのバッテリーディスコネクターは高容量の場合でも完全に切り替わるまでスイッチが途中で止まらない構造となっており、Dead spotの発生を防ぎます。また、電流負荷が掛かっている状態でもスイッチのON/OFFが可能という特徴を持っています。内部の端子は電気伝導率に優れ、発熱を押さえる銀メッキを使うことで、高容量のスイッチで問題となる溶着を防ぐ構造です。
４．対象アプリケーション
・建設機械
・農業機械
・フォークリフト
・鉄道
・移動式電源車 など
５．TE Connectivity Kissling社製バッテリーディスコネクトスイッチ基本仕様
様式 ： マニュアル式スイッチ
極数 ： 1極 or 2極
極数 ： 1極 or 2極
温度範囲 ： -40℃～+85℃
電流値 ： 200A～1000A
電圧値 ： 12V/24V/48V/80V～900V
衝撃 ： 6G/11msec
振動 ： 4G(50~2000 Hz)
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