【Tadiran社 (タディラン) 価格変更のお知らせと長納期化の予測Part-2】 2022年3月 原材料リチウム=崩れた需要と供給バランス、入手困難・奪い合いによる価格高騰、世界情勢に伴う、流通コストの上昇など
<目次>
1. Tadiran社とは2. 2022年3月リチウム市場変動
3. 今後の価格変動に伴うお願い
4. お問い合わせ先
1. Tadiran社とは

1) Tadiran社は1962設立の老舗の電池メーカーです。世界で初めて塩化チオニルリチウム電池を開発したメーカーで、現在においても塩化チオニルリチウム電池市場において世界トップシェアを誇っています。
現在Tadiran社はTotalグループのSaft社の子会社となり、太陽光における長期間蓄電技術においても最先端技術を提供しております。
2) 弊社とTadiran社の関係
弊社ジェピコは30年以上Tadiran社の日本の総代理店として関係を構築しており、継続して国内のお客様の様々な用途に対し、標準品や特注品を御提案、販売させて頂いております。
3) Tadiran社製品の特徴
・豊富なラインナップ(単電池容量:0.55Ah~35.00Ah)
・自社開発のキャパシタとER電池を組み合わせた高パルス対応電池パック"PulsesPlus"のような独自製品の展開
・基盤取り付け型、ハーネス取り付け型などの豊富な端子形状で供給可能
・円筒からコイン型まで様々な形状ラインナップで対応
・組電池のカスタム対応が可能
・他社製の塩化チオニルリチウム電池(ER電池)との互換提案が可能です。
2. 2022年3月リチウム市場変動
2022年1月末日にタディラン社よりリチウム価格の上昇に伴う、塩化チオニルリチウム電池の一斉値上げの連絡が入ってから約二か月が経過しました。弊社と致しましてもやむを得ず、お客様へ価格変動のご連絡をさせて頂き、ご不便、ご迷惑をおかけしている中ですが、未だリチウムの取引価格の上昇は収まらず、前回のジェピコメディで掲載させていた内容と比較しても、価格上昇は右肩上がり、価格の高止まりも見えぬ状況が続いております。エコノミストの記事によると、2022年には26,000トン、2030年には300,000トンの不足を見積もっているそうで、今後更なる奪い合いに巻き込まれる可能性を秘めております。
2022年2月2日のリチウム価格(出典:トレーディングエコノミクス-抜粋)
リチウムの価格の月次上昇率は約177.57%と異常な数値となっております。
*前回の記事の際のデータです。
以下が今回のアップデートのデータです。
2022年3月22日のリチウム価格(出典:トレーディングエコノミクス-抜粋)
リチウムの価格の月次上昇率は約265.81%と値上げ率は更に上昇しております。
(*数字の単位は中国元/トンです。)
以下のグラフの2月7日時点の価格と比較しても、その上昇カーブは未だ継続しており、2022年度は75%の値上げ率を記録しております。
3.今後の価格変動に伴うお願い
2022年1月30日付でタディラン社より販売価格変更に関するレターが発行されました。更に現在は前値(実績仕入値)での新規発注を止め、その都度仕入値の問い合わせを行う形式に変更すると連絡がありました。
材料不足、コロナ禍、ロシア・ウクライナ情勢に伴う航空便の減少及び流通コストの上昇等、ご迷惑をおかけしている中では御座いますが、世界の市場動向・情勢をご理解頂き、価格と納期のお問合せを都度賜りますよう、お願い申し上げます。
4.お問い合わせ先
担当部門 : 特販営業部
メール : tadiran@jepico.co.jp